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このページでは、弊社学術顧問の先生による衛生に関するコラムを掲載して行きます。
過酢酸製剤を用いた食品の除菌について
(2017/02/20)
過酢酸製剤を用いた食品の除菌について
 平成28年10月6日付け生食発1006第1号「食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について」により、過酢酸製剤が食品添加物として認可されました。
 過酢酸製剤とは、「過酢酸」、「酢酸」、「過酸化水素」および「1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸」又はこれに「オクタン酸」を含む水溶液(無色透明,特異な刺激性の臭い)で、「オクタン酸」を含むことにより過オクタン酸が生成されることがあります。
 アメリカでは30年以上前から主に鶏肉の除菌に使用され、その利点として、次亜塩素酸ナトリウムと異なり有機物が有っても直ちに効力が失われない点、残留性がない点、耐熱性芽胞に対しても効力がある点などが挙げられます。
 本通知の中で、過酢酸製剤については、「過酢酸又はそれぞれの成分規格に適合する酢酸、過酸化水素、1-ヒドロキシエチリデン-1、1-ジホスホン酸若しくはオクタン酸を原料とし、過酢酸若しくは酢酸及び過酸化水素に1-ヒドロキシエチリデン-1、1-ジホスホン酸を混合したもの又はこれにオクタン酸を混合したものでなければならない」と製造基準が設定されています。
 また、「大量調理施設衛生管理マニュアル」および「漬物の衛生規範」の改正により、野菜・果実(切断、細切、皮むき等軽微な加工をしたものを含む)及び食肉(牛・豚・鶏、内臓を含む)の浸漬又は噴霧による表面除菌剤として使用が可能となり、野菜・果実にあっては、浸漬液又は噴霧液1kg につき、過酢酸として0.080g以下かつ1-ヒドロキシエチリデン-1、1-ジホスホン酸として0.0048g以下、食肉にあっては、浸漬液又は噴霧液1kgにつき、過酢酸として0.220g以下かつ1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸として0.013g以下であることが義務付けられています。なお、使用した過酢酸製剤に含まれる過酸化水素は、最終食品の完成前に過酸化水素を分解し、又は除去しなければなりません。
 現在は、野菜・果実および食肉の浸漬又は噴霧による表面除菌剤としてのみと使用範囲が限定されていますが、将来的に他の食品(鶏卵、鮮魚、加工食品など)や器具・機材(製造・調理器具、手袋等)の除菌にも使用できるようになることが期待されています。