研究・検査施設の紹介
Research & Inspection Facilities

当社は、食品従事者の健康管理に関わる保菌検査、食品微生物及び環境微生物等の検査を行っています。近年HACCPが目指す、食品の生産段階から製品に至るまでの品質管理が推進される社会情勢の中で、食品部門を中心に検査機能を高め、さらに業務に必要な研究を進めるため食品衛生研究所を2003年6月に設立し、業務の円滑化と一層の試験・検査の充実強化を目指すことといたしました。さらに、東日本大震災の影響による原子力発電所から拡散した放射能汚染の問題について、2012年6月から放射能検査業務を開始しました。

システム部

検査の受付業務や、検査報告書作成業務を行っております。当社では、一連の業務に関してシステム化を推進しています。検査依頼に対して迅速かつ正確な対応をこの部門が担当しています。

研究所

設備

環境衛生検査室/室内風景

水質検査・化学検査・栄養分析など様々な環境および化学検査を行ないます。安全キャビネット・ドラフトチャンバーも備えあらゆる検査に対応可能です。

環境衛生検査室/超高速遠心器

最高8万回転まで回転し遺伝子診断試料の前処理となる濃縮作業を迅速かつ正確に行ないます。

特殊検査室/シーケンサー

DNA(遺伝子)の塩基配列を解析し、菌の同定などを行ないます。同じ菌であってもDNA(遺伝子)の違いによる菌の個体差を鑑別します。

特殊検査室/リアルタイムPCR

目的とする菌の遺伝子の存在の有無を、数時間内に検出する事が可能にする機器です。あらかじめ目的とする菌の遺伝子を数時間内に増幅させ、それを特殊な蛍光にて読み取ります。ノロウィルスの検査などに使用しています。

特殊検査室/嫌気培養器

嫌気の条件でしか発育できない菌(ボツリヌス菌やウエルシュ菌)あるいは特殊な条件でしか発育しない菌(カンピロバクター)など通常の培養では発育できない菌を発育させるための培養器です。

特殊検査室/超低温冷凍庫&恒温器

様々な検査試薬や菌などをマイナス80℃の温度で冷凍保存します。恒温器はプログラム制御機能をもち例えば6時間30℃保存した後に6時間5℃保存を行うなど条件設定が可能な恒温器となります。

安全キャビネット及びクリーンベンチ

検査室における検査員の病原体の感染を回避するための安全キャビネットや、埃や他の微生物の混入を避けて無菌的に検査ができるクリーンベンチを設置しています。

デジタルマイクロスコープ及び顕微鏡

デジタルマイクロスコープは、細胞・菌類や微細なサンプルの観察をすることができます。 本体には、「表示」「記録」「計測」などの各種機能が備わっており、スタンドアローンで観察、解析、データ処理を高い精度で行っています。

放射能測定装置

食品や環境サンプルに含まれる放射性物質の同定、その放射能を測定する機器で、文部科学省や厚生労働省の定める公定法に記載された検出器です。放射性セシウムやヨウ素の高い精度での濃度の測定が可能です。

第2検査棟

設備

食品検査室内

食品の安全性を確保するための細菌検査室です。

理化学検査室内

ガスクロマトグラフ質量分析装置や水質検査装置、液体クロマトグラフィーなど、精度の高い設備を備えた理化学検査室です。

エア・シャワー(検査室出入口)

クリーンルーム内に外部から人や物が入るとき、一緒に塵埃などの汚染物質を持ち込ませないように洗浄する必要があります。このためエアシャワーが検査室の出入口に設置されています。

検体保管用冷蔵庫

検体保管用の冷蔵庫です。搬入日が同じ検体は同一の収納ボックスに保管します。保管時には、収納ボックス前面に管理番号・検体名・搬入年月日を記載し、冷蔵庫には内容表を掲示し、各収納ボックスの検体が把握できるようにしています。

恒温恒室器

恒温恒湿器では、温度と湿度を一定に保ち、一定条件下で検体の培養や保存を行います。

ガスクロマトグラフ質量分析装置
液体クロマトグラフ質量分析装置

水溶液、有機溶剤、ガスの揮発性物質の分析を対象としたガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)と、揮発性物質から難揮発性物質までを対象とした幅広い分野でのうことができる液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS)があります。

パスボックス

クリーンルームには、外部からの菌を持ち込まないことが必要です。そのため室内外にわたる物品の受け渡しにはできる限り人の出入りを少なくする必要があります。パスボックスはクリーンルーム内外を結ぶ、物品の受け渡しを行う装置です。

水質検査装置

過マンガン酸消費量、色度、濁度などを自動的に測定する装置です。

本社2F検査室

設備

検体培養室

自動検便塗抹装置での一連の処理を終えた検体はコンベアーでこちらに運ばれ、外気遮断装置・室内に設置されたセンサーで徹底した温度管理のもとで、培養されます。

自動容器梱包装置(採便管梱包用)

採便管容器を自動で梱包する装置です。この装置により、早期の受け渡しが可能となります。

自動検便塗抹装置

便から赤痢菌やサルモネラ属菌を分離するため培地に自動的に便を塗抹する装置です。

自動細菌同定検査装置

分離した細菌の同定検査に用いる装置です。同定とはその菌がどんな菌か決めることです。

細菌検査

分離された菌の生化学的性状を検査して菌の同定検査を行っています。